「三国志」北方謙三
出版社:角川春樹事務所
初版:1996年
※以下の内容には一部ネタバレを含みますのでご注意ください
北方謙三氏はハードボイルド小説で成功を収めた後、歴史小説のジャンルにも
進出した作家です。日本史を題材にした作品のほか、この「三国志」を皮切りに
「楊家将」「水滸伝」などの長編小説がいずれもヒット作となっております。
「三国志」に関しては著者は正史「三国志」をベースに独自の登場人物への
味付けを行っています。何人かの主人公クラスの人物が設定されていて、
章ごとにその人物からの視点でストーリーが展開します。
例えば最初は劉備の視点で関羽・張飛との出会いが語られた後に、
次の章では曹操の視点となり曹操と黄巾との戦いが描かれ、
次にまた劉備主従に戻り、、といった風に展開します。
各人物の描写の深さとカッコ良さが特徴と言え、特に武人たち(張飛、呂布、馬超など)の
人物設定と描写が優れています。正史「三国志」から離れた展開やオリジナルキャラクターも
ある程度出現します。
各巻のタイトル(文庫版)
- 1巻 天狼の星
- 冒頭から孫堅の死まで
- 2巻 参旗の星
- 劉備が呂布に降って小沛に駐屯するまで
- 3巻 玄戈の星
- 公孫サンが滅亡するまで
- 4巻 列肆の星
- 劉備が劉表を頼り新野の守りにつくまで
- 5巻 八魁の星
- 徐庶が去り際に孔明に言及するまで
- 6巻 陣車の星
- 曹操が荊州を制圧し、孫権に恫喝の使者を送るまで
- 7巻 諸王の星
- ホウ統が劉備に仕えるまで
- 8巻 水府の星
- ラク城を落とすまで
- 9巻 軍市の星
- 関羽の死まで
- 10巻 帝座の星
- 夷陵の戦いの緒戦まで
- 11巻 鬼宿の星
- 南蛮征伐戦の直前まで
- 12巻 霹靂の星
- 趙雲の死まで
- 13巻 極北の星
- 孔明の死まで(完結)
主なオリジナル登場人物:洪紀、成玄固、瑶、袁リン、陳礼、董香、石岐、幽、爰京など多数
主なオリジナルエピソード:劉備主従の出会い、呂布とその妻との関係、呂布死後の赤兎馬のその後、
張飛の妻の描写、張飛の最期、馬超の引退後の行動、など多数
Amazonで購入(上記章立てと各巻の切れ目は一致します)
文庫版(セット)
文庫版(各巻)
ハードカバー版(全13巻)もありますが、コストパフォーマンスを考えると文庫版のほうが良いでしょう。
関連本では作者の三国志観や登場人物への想いが明らかになります。作品が気に入った方はぜひ。
タイアップもののゲームも出ていますが私は未プレーです。
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